臍ヘルニア根治術(臍形成術)
手術の必要性について

既に、「臍(さい)ヘルニアの治療法」でもご紹介しましたが、1歳までに90%以上の方が自然治癒しますが、2歳を過ぎたお子さんでは自然に治癒することは、ほぼなく手術以外の方法での改善は見込めません。臍部の膨隆が継続する場合、美容的観点から手術を考慮する方も多くいらっしゃいます。美容的な要素の強い手術であるため、仕上がりについては医師と十分な相談をし、手術を受けましょう。
手術方法について
- ① 膨隆した臍の下半周を切開します。
- ② 臍ヘルニアの原因である、筋肉が開いている部位を縫合閉鎖します。
- ③ 臍の皮膚の最下点を筋に縫合固定し、くぼんだ臍になるように形成します。
- ④ 術後しばらくは、臍の中に綿球をつめて圧迫固定し、くぼんだ状態を維持します。皮膚の縫合は吸収糸(とける糸)を用いますので、抜糸の必要はありません。
- ⑤ 手術時間は1~2時間です。
期待される結果
臍が膨隆しないようになります。
合併症について
出血 | 術中及び術後に出血する場合があります。術後出血は圧迫で止まることがほとんどです。 |
創感染 | 皮下に感染した場合、術後1週頃に発赤・腫脹の後、膿が出ることがあります。消毒することで治癒しますが、治癒後の外観が悪くなります。臍は汚くなりやすく感染しやすいので、術前日までよく洗うようにしてください。 |
縫合糸膿瘍 | 体内に残った糸への感染です。術後かなり時間が経過した後に発症することがあります。創部から膿が出た時に、一緒に糸が出れば治癒します。 |
腫脹 | 創部周辺の腫脹が強くなる場合や、長期間に及ぶ場合があります。青あざのような状態となることもあります。これらに伴い、創部の疼痛がやや長引く場合がありますが、自然に軽快します。 周辺臓器への損傷・影響:手術操作において、周辺臓器(腸管)を傷付ける可能性があります。損傷に対しては、術中に修復を行います。 |
嘔気・嘔吐 | 術後、嘔気・嘔吐により経口摂取が遅れる場合があります。 |
その他 | 予期することの困難な、極めて稀な合併症が生じる可能性があります。迅速に対応すると共に、適宜病態の説明を行います。 |
処置を受けない場合に予測される病状の推移
臍ヘルニアの場合、嵌頓をきたす事は極めて稀で、身体的な障害はほとんどありません。2歳以上では自然治癒の可能性が低く、臍が膨隆した外観が継続します。
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