なぜ『でべそ』になってしまうの?
臍帯(へその緒)が、腹腔内から体外に出る部分を臍輪といいますが、臍輪は、硬い線維からなり、臍帯の周囲をしっかりと輪状にとりまき、腹腔内容(胃や腸)が体外に飛び出ないように維持しているのです。
先天性(生まれつき)の場合、ほとんど小児期に正常の陥凹した臍となります。しかし、治ったように見えていた臍輪は、薄く脆弱のため、成人になり成長したこと、妊娠、肥満などが原因で腹腔内圧が上昇し、臍ヘルニアを生ずる場合があります。成人例では、腹腔内圧上昇の原因がなくなっても、改善せず、ヘルニアが残存する場合があります。
お腹の俯瞰図
- 正常な状態
- 臍(さい)ヘルニア症状を伴う「でべそ」
- 臍(さい)ヘルニアを伴わない「でべそ」
赤ちゃんの『でべそ』は自然に閉じるの?
臍ヘルニアは自然治癒傾向があり、1歳までに80%程度は、開いた腹壁が閉じます。
しかし、閉じるまでの過程で、お臍の皮膚が伸びたり、厚くなったりして閉じても梅干しが付いているようなお臍になってしまうことも多いのです。