臍(さい)ヘルニア治療法|赤ちゃんもなる病気|でべそ
臍(さい)ヘルニア

赤ちゃんの臍ヘルニアについて

「うちの子って臍ヘルニア?」

うちの子って臍ヘルニア?

赤ちゃんのおへそが通常より大きく膨らんでいる場合、臍ヘルニアが疑われます。
「おへそ」の奥の部分には、臍輪(さいりん)という、内臓が出てこないように押さえておく部分があります。臍帯(へその緒)脱落後に、臍輪が小さくなって、最終的には閉じますが、閉じる前に腹圧がかかると、その穴から腸などが出て、「でべそ」になります。
臍ヘルニアを初めて見たときには不安になってしまうかもしれませんが、実は、5~10人に1人くらいの割合で発生する症状で、触れると、やわらかくグジュグジュとした感触で、押し込むと元に戻りますが、腹圧がかかることで再び腸が飛び出してしまいます。臍ヘルニアは痛みを伴わないことが多く、ほとんどが外観上の問題だけですが、まずは一度、小児科で診察を受けてみましょう。

ほとんどのお子さんが、治療をせずに自然治癒

臍ヘルニアの症状のある約9割の赤ちゃんは、何も処置をせずに1歳までに自然治癒します。そのため、受診をしても経過観察となるケースが多く、成長や発達に影響を及ぼすことはまずありません。それでも、オムツを替えたりお風呂に入れたりする度に、ぽっこり飛び出したおへそを見るのが痛々しいと思われる方は、少しでも早く改善されるよう自宅でできる範囲でケアをしてあげましょう。
昔は、「硬貨やビー玉をガーゼで包んだものを当てて、絆創膏を貼る」という民間治療が有名でしたが、赤ちゃんの皮膚はかぶれやすくデリケートなため、現在は推奨されていません。

1歳を過ぎても治らない場合は、手術治療を

ほとんどの場合が自然治癒する臍ヘルニアですが、1歳を過ぎても治らない場合は、手術で正常な状態に戻すことが可能です。
一般的には、治療をしなくても健康上問題がないため、外科的治療については小児科の先生と相談して時期を決めるケースが多いようです。また臍ヘルニアは治ったものの、ゆるんだ皮膚がうまく戻らなかった場合なども、同様に外科的な処置で治すことができます。
生後間もない赤ちゃんに見られる臍ヘルニアを早期発見するためにも乳幼児健診や予防接種などの機会を利用し、医師に定期的に経過を見てもらいましょう。
また、赤ちゃんの手術は、小児外科が行います。