ソケイヘルニア手術後合併症|化膿・感染症|しこり・コブ

ソケイヘルニア手術後合併症について

ソケイヘルニア手術後合併症について

ソケイヘルニア手術後合併症について

ソケイヘルニア(脱腸)の手術で注意しなければいけないことの一つに術後合併症があります。術後合併症が起きた際の対策も非常に重要と考えています。

鼠径ヘルニア(脱腸)の手術を受ける際には、事前に合併症対策について確認を行い、納得のいく説明をしてくださる医師を選ぶべきと思います。

ソケイヘルニア(脱腸)手術後合併症

漿液腫(しょうえきしゅ)

体液が太ももの付け根部分に溜まり、「しこり」や「こぶ」のようになった状態です。 手術でヘルニアの原因となる穴(筋肉の隙間)をきちんと閉じたとしてもスペースが残り、そのスペース中に体液が溜まることがあります。体液が溜まること膨らみができるため、鼠径ヘルニア(脱腸)が治っていないと誤解される患者様もおられます。

発症頻度 ソケイヘルニア(脱腸)になっていた状態が長く、また大きい鼠径ヘルニア(脱腸)だった場合に起きやすくなります。
発症する時期の目安 手術当日~2週間程度
対策 軽症の場合は自然に治ります。
自然に治らない場合は、2~3回の穿刺吸引(注射針で刺して中の体液を抜くこと)を行うこともあります。

血腫

傷の内部で血の塊(かたまり)ができた状態です。手術においては、深いところまで止血されていることを確認して傷を閉じることにしていますが、傷を閉じた内部で再出血が起こることも稀ながらあります。 症状が軽い場合、腫れは自然にひいていきますが、症状がひどい場合は傷を開けて止血を行う必要があります。

発症頻度 再手術(止血)が必要な場合は全体の0.1~0.5%程です。(血液がサラサラになる薬をお飲みの方はリスクが上がる可能性があります)
発症する時期の目安 手術当日~2週間程度
対策 腫れの状態を確認し、状態によっては、傷を開けて止血手術を行います。

化膿(感染)

細菌感染により炎症が起きた状態です。手術で使用する器具は、滅菌されたものを用いますが、患者様ご自身の皮膚には雑菌が存在することから、完全無菌状態で手術を行うことはできません。手術時に抗菌薬を使うことで細菌の影響を少なくすることはできますが、これも完璧ではなく感染症を発症してしまうことがあります。

発症頻度 メッシュ使用の手術で0.2~0.5%程度
発症する時期の目安 手術後すぐに発症することもあれば、数週~数年経って起こる場合もあります。
対策 軽症例の場合は傷の浅い部分から膿が出ているだけで、洗っていれば次第に良くなります。
症状が重い場合、傷を開いて深い所まで丁寧に洗いますが、大掛かりとなるので麻酔をかけて行うこともあります。
メッシュ自体に細菌が巣食っている状態と判断される場合は、メッシュそのものの摘出が検討され、患者さんの負担は大きくなります。長い年月を経てからのメッシュ摘出は難度が高いため治療が難しくなります。